定点観測と追憶
自宅周りで続けていた定点観測を止めて、故郷で追憶にふけった話。
門松は冥土の旅の一里塚 とは一級和尚の句だそうで、正確には
門松は冥土の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし だそうな。
カレンダーが変わるから節目としていろいろと見直しをするけれど、あくまでトリガー。新しい年と肩に力を入れず、いつもの気分で過ごしたいですね。
と、わざわざ言うくらい、放っておくと浮かれがちなのですが、、、
ここ10年くらい、元日の朝は6時前に自転車で家を出て、利根川の河川敷で日の出を見ていた。川沿いに銚子の方角まで見通せるから、なかなかのスポットだと思っている。
日の出に合わせて三脚で自転車と自撮りをして、寒い寒いと帰宅する。
帰宅して朝食をとったら、車で故郷へ帰省する。日帰りできる距離なので、近い方だろう。
で、帰省すると、やることがないので散歩をしている。
閑散とした工業団地を歩いたり、金網越しに海を眺めたり、公園で鳩を見たり。家族もついてきたり来なかったりで、変わっただの変わっていないだの確認している。
今年は実家から10分無いくらいのショッピングモール?に行った。
ショッピングモールと言っても、イオンとかのゾンビが集まる建物ではなくて、一つの土地にスーパーとドラッグストアと、衣料品店とかそれぞれは独立した平屋のお店が集まっている空間である。
これでも説明が難しいのだけれど、私が物心ついてから15年近く前までは、これに、美容室とかお茶屋さんとか和菓子屋さんとか酒屋さんとか本屋さんとか喫茶店とかetc...もあって、長屋的につながったこれらのお店に囲まれた敷地の内側はレンガ調のタイルが敷かれたちょっとした広場になっていて子供らが走り回る空間だったのだ。
イメージとしては、公団の中・高層住宅が数棟建っている団地で、一階が店舗でちょっとした商店街になっている感じに近い、、、のか?都内を自転車で走っていた時に見た限りだと、江戸川区とか葛飾区にあったな。
これを何と呼ぶのか、いやショッピングモールなのだろうけれど、ちょっと違うんだよな。
15年くらい前にそれまでの運営が撤退してリニューアルをしたらしく、当時、すでに家を出ていたこともあって、実家で話を聞いてはいたものの、ちゃんと訪れたのは初めてだった。
広場はなくなって、お店は少なく大きくなって、機能的になっていた。
私はそれを見て、追憶にふけった。無理だとはわかっているが、写真を取っておけばよかったと思った。
今年は寒さが身に染みて、早起きはしなかった。こたつで編み物の休暇である。毎年の恒例をなんとなく止めたことに引っ掛かりがあったけれど、在りし日のショッピングモールを想い、歳を取ったからなと妙にすっきりした。
これは去年の